多くの情報の中で流されずに生きていくために必要なこと!
●多くの情報の中で流されずに生きていくために必要なこと!
現代は昔に比べると驚くほど多くの情報の中で生きています。
現代人の1日の情報量は、江戸時代の人たちの1年分と言われており、平安時代の人たちの一生分とも言われています。
それだけの多くの情報量を脳が処理をしているので、上手にさばかないと脳がオーバーフローとなります。
私たちの脳の特徴のおさらいです。
私たちは五感をとおして、見たり、聞いたり、感じたりした情報を脳にインプットし、快・不快などの感覚を言葉に変換し、さらに解釈や意味づけをした脳の状態を、自分の外側に投影して、それを「私」が見て、あたかも外側で起こっている出来事と思い込みます。これは瞬時に行われています。
決して「あるがまま」「ありのまま」を見ているわけではありません。
すべては外側にあるのではなく内側でつくりだしていることです。
喜びであり、怒りであり、楽しみであり、哀しみであっても、ほぼ同様のうちに、脳の中で無意識に行われています。
「ある気づき」が起こらなければ、ほぼこのようなシステムの中で物事のすべてを見ていますし、またこれからずっと見続けていくことになります。
現代は玉石金剛の情報に絶えず囲まれています。
たくさんの情報をすべて無意識のうちに受け入れてしまうと、わけがわからなくなります。
情報をまず精査する簡単な方法をご紹介します。
日本メンタルヘルス協会の衛藤信之先生から以前教えていただいた方法です。
それは「事実」ですか? それとも「推論」ですか?
この言葉を自分自身に投げかけてみてください。
一歩さがって冷静に物事を見ることが出来ると思います。
この世の中の殆どの情報が事実ではなく推論の域を出ないことに気づきます。
テレビのニュースしかり、新聞の情報しかり、SNSの情報しかりです。
その前に、言葉の定義が必要かもしれません。
・「事実」は「事実」です。あるがままです。一つしかありません。
現実は事実とは違います。現実は一人一人の解釈の中にあります。
・「推論」は事実以外の事すべてです。
過去の記憶や未来の予測などはすべて推論になります。頭の中のことです。
多く情報が流れている現代ですが、いかがでしょうか。
ほとんどの人たちは、この確認をするまでもなく、事実と推論をごちゃまぜにしています。
推論を事実だと思い込んだり、一人一人の現実をすべての人の現実や事実と思い込んでいたりします。
さらに、推論と感情を結び付けて、事実だと思い込んでいる人も多く見かけます。
これは楽しいときには夢のファンタジーの世界で遊べるのですが、苦しみや不安・心配事などストレスの状況では悪夢の世界となります。
現代は本当に情報過多の時代で、テレビ、新聞、SNSといった情報に簡単に流されていきます。
テレビにしても、ライブの情報(アナウンサーの実況が入らない)でない限り事実とは言えません。ライブであっても意図的に流されている映像である可能性も否定できません。
録画にいたっては編集されており、いかに不安のインパクトを与えて視聴率を上げるかと言うことに多くの力が注がれています。
新聞にいたっては、記者の主観で記事を書いていますので事実ではありません。
もちろん書籍なども同じです。
テレビや新聞などは、いかに事実ではない情報を流しているのかを見極める最高の教材です。
たくさん見て、見極める目を養ってください。
その中から、いかにして情報を精査して、自分の頭で考えることが出来るか、ということが必要になります。
考えたうえでないと、しっかりとした行動に結びついていきません。
まず、絶えずここに気づくことです。
気づきのトレーニングのために、マインドフルネス瞑想(ヴィッパサナー瞑想)があります。
絶えず客観的に心(自我・エゴ)を冷静に眺め続けることをトレーニングとして行います。
気・プラーナという見えないエネルギーの世界を歩んでいくときにも、「妄信するべからず」で、この言葉を思い出してトレーニングを行っていただきたいと思います。
見えない世界のことを扱うからこそ、この姿勢を大切に考えています。
「推論」を「事実」に近づけるため、結びつけていくためにトレーニングがあります。
多くの人は、小さなころから受けてきた学校教育によって、この世の中は「物質」の世界だと疑う余地もなく信じ込んでいます。
これは五感から受けた思い込みの世界にドップリと浸かっている結果ともいえます。
「頭の中で生きる!」ことをいったん横に置きましょう。
子供のころから身についている思考クセをやめてみましょう。
思考クセではなく、本当に考えることを学ぶことが必要です。
私たちが子供のころから持ち続けている思考のクセにまず気づきましょう。
そしていったん手放しましょう。
気づいたうえで、最高に人生を愉しみましょう。
参考になる書籍を2冊ご紹介いたします。
是非、お読みになることをお勧めいたします。
パイロン・ケイティ 著
4つの有名な質問のワークが紹介されています。それは事実ですか?
池田晶子 著
14歳の中学生に行った授業の内容が書籍化されたものです。
中学生向けの教材ですが、大人たちがスルーしてしまっている内容ばかりです。
頭の固い大人は10回くらい読み込まないと理解できない内容です。
「考える」「言葉」「自分とは誰か」「死をどう考えるか」
「体の見かた」「心はどこにあるのか」「他人とは何か」
考えるとはどのようなことなのか。
今の日本人にとって最も必要なことと言えます。