宇宙と人間をつなぐ呼吸と息! [ 健康スタジオ横浜 ]
●宇宙と人間をつなぐ呼吸と息!
健康スタジオ横浜の内藤です。
本日もご訪問くださりありがとうございます。
東洋では何千年も前からエネルギーの存在に気づいていました。
中国では「気」と呼び、ヨーガでは「プラーナ」と呼んでいます。
いずれも生命を活かすエネルギーで、宇宙に満ちているというより、宇宙そのものです。
ヨーガでは古代サンスクリット語で「つなぐ」「結ぶ」「統合する」という意味があり、身体と心をつなぐと一般的に言われています。
私は、「宇宙」と「人間」をつなぐものと考えています。
人間は五感と意識によって、「私」と「宇宙」は別物と認識をしていますが、一緒です。
それを結ぶものが「呼吸」といえます。
呼吸は単に酸素を鼻から吸って、二酸化炭素を出しているガス交換だけではありません。
もちろん、酸素を肺に取り込んで、血液によって全身に巡らせる働きがありますが、それだけではありません。
空間から取り込むことによって、宇宙のエネルギー「気・プラーナ」を体内に取り入れ全身に巡らせることもできます。
仙道では「呼吸」と「息」を一応分けて考えています。
私たちが日常行っている呼吸を「無意識呼吸」といい、一般的に「自然呼吸」と呼ばれています。
仙道ではこの「無意識呼吸」をさらに4つに分けています。
①風(ふう):
風が吹くような荒々しい呼吸
②喘(ぜん):
ゼイゼイと音がするあえぐような呼吸
③急(きゅう):
セカセカと気ぜわなくする呼吸
④息(そく):
静かな深い腹式呼吸
このうち前の3種類は、「呼吸」ではあるけれど「息」ではないとされています。
「凡息」といってトレーニングに使えないのはもちろんのこと、日常生活のなかでも好ましくないとしています。
なぜならば、「息」は生に通じ、生命維持のために自然に備わったものですが、前の3種類の呼吸は、病気の時や、心が乱れているときのもので、生命にとってプラスにならない不自然な呼吸だからです。
4番目の「息(そく)」こそが本当の自然呼吸とされています。
健康な赤ん坊が寝ているときは静かにお腹で呼吸をしています。これこそが自然に備わった生命維持のための息です。
この「無意識呼吸」に対して「意識呼吸」があります。
意識呼吸とは、意識的に呼吸の仕方を工夫した呼吸法です。
時と場合によって使い分けることによって、意識の集中やリラックスを容易にするために考え出された呼吸法です。これを調息法といいます。
調息の4原則
調息は腹式呼吸で行います。しっかりと横隔膜を動かして行う呼吸でないと腹式呼吸とはいえません。
調息には様々なやり方がありますが、そのなかで共通する原則的なことがあります。
「細」、「長」、「深」、「均」
以上の4つです。
細:
細く静かに呼吸をするということで、静かにということは、呼吸の音が自分の耳に聞こえないくらいに行うということです。
長:
呼気、吸気を行う時間を長くするということです。個人差があるので一概に何秒間とはいえませんが、無理のない範囲で出来るだけ長く行えるように伸ばします。
深:
深く息をするということです。調息の場合は一般の胸式呼吸ではなく腹式呼吸となりますから、吸気を下腹丹田まで深く入れることをいいます。
均:
等しく息をするということです。一呼吸ごとの呼息と吸息の長さや間合いのリズムを一定に保つということです。1回目の呼吸の長さと2回目の長さを同じにしてリズムを崩さないようにします。
以上のことを念頭に置きながら、トレーニング中の呼吸もさることながら、日常生活の中でも、少しでも空いている時間があれば、調息の4原則を行ってみると、多くのギフトが得られます。
呼吸がととのうと、身体と心もととのいます。
呼吸に意識を向けるだけで呼吸が少し長くなり、深い呼吸をするだけで体調も良くなります。
長く深い呼吸は、休息、安眠を司る副交感神経へのシフトをうながします。
副交感神経が優位になると、呼吸がさらにゆっくり楽になります。
心臓の脈拍もゆったり落ち着いてきます。
血圧や血糖値も下がり、身心がゆったり休息モードになってきます。
不安や緊張や苦しみなども消えていきます。
静かで、ゆっくりとした、深い呼吸を繰り返しましょう。
1日5分でも行うと、脳に静寂が生まれます。
体調不良や病気の方は、脳の中に静寂がありません。
10分~15分の間、調息法を行ってみましょう。
行えば効果を実感できます。
元気な方は、具体的には、1分間で2回の呼吸が出来るように始めていきましょう。
さらに、1分間で1回の呼吸が出来るように行ってみましょう。
1分間で1回のゆっくりゆったりとした呼吸が出来るようになると、身体と心にものすごく大きな変化が生まれます。
これはやった人だけが得られるギフトです。
すべて行うことで変化が生じます。
この変化の流れのことを「気・プラーナ」といいます。
頭の中で考えていないで、静寂を生み出すために、まず感覚から入っていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。