「実年齢」よりも思い込みの「主観年齢」で老化のスピードが変わる!?
●「実年齢」よりも思い込みの「主観年齢」で老化のスピードが変わる!?
健康スタジオ横浜の内藤です。
本日もご訪問くださりありがとうございます。
健康長寿のハードルとされる年齢の壁があると言われています。
日本では高齢者と後期高齢者の定義はあります。
・「65歳」以上 ・・・ 高齢者
・「75歳」以上 ・・・ 後期高齢者
・「85歳」以上 ・・・ ?
85歳以上は今のところ定められていません。
実際、このような年齢の壁があるのかどうかも思い込みによるものかもしれません。
そうした「実年齢」の壁とともに大事なのが「主観年齢」です。
「実年齢」は、戸籍上の年齢で、これも親に教えてもらった年齢になります。
自分では覚えていませんから、結局のところ、どのように思い込んでも良いのですが・・・。
今の自分自身が感じている年齢が主観年齢です。
実は主観年齢が若ければ、実際に老化の進行が遅くなるという驚くべき調査研究があります。
つまり、この世に誕生してから何年経過したかよりも、自分はいま何歳を生きているのかという感じ方の方が大事というわけです。
例えば、人の年齢を聞いて驚くことがあると思います。
・とても実年齢には見えないほど若く見える人
・実年齢相応に見える人
・実年齢よりも老けて見える人
がいます。
このなかでどのような人が健康長寿になると思われますか?
もっとも健康で長く生きるのは、年を取っても若く見える人です。
なぜでしょうか?
それは、その人が若い気持ちで生きているからです。
日米の老化に関する調査研究があります。
「自分は年寄りだと思った人が年寄りなのだ」
ということです。
例えば、米モンペリエ大学のヤニック・ステファン博士が1万7000人以上の中年・高齢者を追跡調査した研究があります。
それによると、参加者のうち実年齢より年を取ったと感じている人の結果は散々なものだったといいます。
教育や人種、結婚歴といった要素を除いたうえで、主観年齢が実年齢より8~13歳上の人を見ると、対象期間中の死亡リスクや病気による負荷が、通常の18~35%も高かったといいます。
その他の米国の調査研究でも、
主観年齢が実年齢より若いと思っている人は、うつ病の発症リスクが低いとか、認知症のリスクが軽減されるという結果が出ています。
つまり、人間は「いつまでも若くありたい」と願い、その願望が強いほど長生きするのです。
ただし、ともかく若いと思い込むことによって、主観年齢を若くすればいいのかというと、単純にそうでもないようです。
80歳の人がいくらなんでも20歳と思い込むには無理があります。
老化によるスピードの個人差がどうして生じるかを調査した最近の論文によると、
老化のスピードには45歳の時点で大きな個人差が生じると言います。
これはニュージーランドで同年齢の住民を20年間追跡調査した結果ですが、高齢になってからの老化のペースが速い人では、45歳時点ですでに頭部MRI画像に、大脳皮質が薄い、海馬の体積が小さいなどの変化(認知機能の低下)が生じているというのです。
他の身体的機能の低下も45歳の時点で表れていました。
つまり、健康長寿になるかどうかの最初のターニングポイントが45歳になります。
45歳時点での生き方がまず影響を与えています。
老化をその時の実年齢だけで判断は出来ないというわけです。
今後はさらに研究は進むでしょうが、いま言えることは、中年期から高齢期に向けたアンチエイジング対策は必要ということです。
そのためには主観年齢を常に若く保つ努力が必要ということになります。
現時点で老化のメカニズムは完全に解明されておらず、老化のスピードを遅らせる方法もすべての人に共通する方法はわかっていません。
ただし、老化に関する遺伝子の関係は25~30%とされており、残りの70~75%は、運動、食事、睡眠などの生活習慣と精神的なものとされています。
健康で長生きをするのなら、日常の生活習慣を高齢者になる前から調えておくことが必須となります。
それも40歳代の頃からです。
その後の年齢でも、生活習慣をしっかり変えることで、健康長寿で過ごされている方がたくさんいらっしゃいます。
さらに、健康長寿の方の心・マインドに共通していることがあります。
それは、決して「もう年だから」とか「年をとった」などという言葉を使っていないということです。
常に若い意識で生活をしています。
またそのように動けるように身体のケアもされています。
さらに、時代の新しい流れに興味を持って好奇心旺盛で生きています。
これはとても大きな要素となります。
「実年齢」よりも思い込みの「主観年齢」で老化のスピードが変わりますよ!?
最後までお読みいただきありがとうございました。