気功は脳のリラックスを目指す! [ 健康スタジオ横浜 ]

気功は脳のリラックスを目指す!   [ 健康スタジオ横浜 ]

健康スタジオ横浜の内藤です。

本日もご訪問くださりありがとうございます。

 

気功というのは、簡単に言うと「気」のレッスンという意味です。

気功とは何をすることなのでしょうか?

座禅のようにただ座っている気功や、ただ立っている気功などいろいろあります。

そうかと思うと背骨をクネクネと動かしたり、動物のように動く気功もたくさんあります。

見たところ、それらは違うもののように見えますが、その本質、狙いはすべて同じだと思います。

 

静かにして動かない状態の静功も、あるいはゆったりと動く動功も脳の安静を目指しています。

気功ではそれを「入静」と言います。

「入静」は目標でもあり出発点でもあるといえます。

気持ちを静かにしてくつろぎます。

「いつもの忙しさに追いまくられた自分とは一時的にでも違う状態になる」

という気持ちがなければ脳は安静状態にはなりません。

実際に静かになろうとしてもノイズがあると静かになれません。

体に歪みがあったり、心の中に心配事や悩みがあるとノイズになります。

また思い出したくないことなどもいろいろ頭の中から消えませんから、「リラックスしてください」といっても、実際に静かになれる部分というのはごくわずかなものです。

 

「入静」状態というのは、脳の緊張が抑制した状態といえます。

つまり、脳の活動が非常に抑えられているのですが、消耗の少ない形で動いている状態といえます。

このように脳を安静状態にすることによって、そこから出てくる様々な効果を狙うのが気功のスキルといえます。

 

脳の休め方については、中国最古の医学書である「黄帝内経」の中に「恬淡虚無」という有名な言葉があります。

虚無というのは、欲望を持たないということです。

欲望にもいろいろありますが、欲望というものは、自分が今ある状態ではない状態を望むということです。

欲望があればどんな向上心であったとしても心が騒いでしまいます。

要するに心の奥底で自分の現状に不満を持っているということです。

「これじゃあ駄目だ!」

今は駄目だけれども、この先にもっと素晴らしい未来がある。

 

進歩発展が人類の根源のことのようでありながら、実際には心の奥底を乱していることが多いということに気づく必要があります。

ですから「虚無」というのは、とりあえず今あるものを本当に楽しむということです。

そして、ありがたく感謝するという気持ちです。

当たり前のことが日々出来ていることに気づくことです。

自分が「今ここに生きている」ということを本当に嬉しく思う気持ちです。

「恬淡」というのは、あっけらかんとこだわりがなく、欲望のない状態をいい、そういう状態であればそもそも病気になることなどない、と「黄帝内経」には書かれています。

 

私たちは生きている中で願望を持ったり、絶望したりして、絶えず感情が揺れ動いています。

それによって自分が将来どうなってしまうのだろうと思ったり、あるいは様々な決意をしたりします。

これらの心の働きは体を運営していくリズムにとっては実は余計なことと言えます。

つまり、体という宇宙は、その人の頭の中で絶望しようが、希望を持っていようが、身体は身体のシステムでキチンと動いているということです。

希望も絶望もたかが大脳新皮質の思考の産物ではないか、と自律神経側は思っている事でしょう。

とは言いながらも、心の状態が整っていないと、心の働きによって体を蝕むことになります。

余計なことを考えているから体の調子が悪くなる、という身体からの言い分に耳を傾けると事はとても大切なことです。

 

気功やヨーガを行っておられる方も多くいらっしゃると思いますが、入静、リラックス状態は何にもも増して大切な状態といえます。

外側の刺激にばかり心を奪われているようでは深いリラックスは訪れてきません。

自分の存在がなくなるくらいの深いリラックスは、宇宙のエネルギー、プラーナ・気との一体です。

そのためにも、心を内側に向けて静かに落ち着かせ、穏やかな時間を過ごしたいものです。

気功の入門であり人生の目標であるリラックス、現代人に必要なことはどうやらそのあたりに本質がありそうです。

 

本日も最後までお読みくださりありがとうございます。