意識を内側に向けると身体まで強くなる!その理由とは?
●意識を内側に向けると身体まで強くなる!その理由とは?
健康スタジオ横浜の内藤です。
本日もご訪問くださりありがとうございます。
気功の源流のひとつである「仙道」には。感覚を統御する統覚法という行法があります。
『荘子』のなかに坐馳(ざち)という言葉があります。
坐馳(ざち)というのは、身体は静かに座っていても心は外物を負って走り回る、ということです。
これは大きな気の消耗につながります。そのため身心ともに大変疲れます。
気・プラーナといったエネルギーは意識によって動きますから、意識が外の物を追って走り回れば、たとえ身体は動かしていなくても体内の気は意識に従って外の世界に漏れていきます。
現代ではスマホやパソコン、テレビがその最たるものであり、若い人は耳にbluetoothのイヤホンをずっとつけたままにしています。
これは気・プラーナの大いなる無駄遣いです。
若くして何となく毎日疲れている人がいますよ。
これを防ぐためには意識の散乱を制御しなければなりません。
一般に意識は感覚に伴って生起します。
感覚は外側の状況を伝える情報機関ですから、常に外側に向かって休みなく働き、情報を次々ともたらし、それにつれて意識や感情が反応します。
そのため意識(気・プラーナ)の散逸や感情の暴発を防ぐためには、感覚がやたらと動き回らないようにコントロールする必要があります。
その訓練を「統覚法」といいます。
統覚法には、感覚を固定させる場所を、
・身体上のある箇所にする「内部統覚法」
・体外にある箇所に固定する「外部統覚法」
とがあります。
感覚を外に向かって働かさないためには、内視返聴という方法があります。
内視というのは、視覚を外界から遮断して体内に向ける方法をいいます。
これは内部統覚法と同じようなのですが・・・、
ただ内部統覚の場合には、視覚を身体のある局部に固定するのですが、内視の場合には、身体の特定の部分ではなく体内の気の動きを対象にするという違いがあります。
また返聴というのは、聴覚を外に向けないようにして体内に向けることです。
つまり、内視返聴というのは、体内の気の動きや変化を、視覚、聴覚で観察することで、これを内観といいます。
この場合注意しなければならないことは、意識はただ観察者であることです。
批判したり、管理したりしてはならない、つまり意識を気の動きに介入させず、注意深くただ観察するだけという立場をくずしてはならないということです。
内視返聴の最大の効果は、意外かもしれませんが、肉体を強くするということです。
なぜならば、気の流出を防ぐからです。
外部の物を見たり、音を聞いたり、おしゃべりをすることが、気の流出を促しますが、それは体内の気が感覚を通じて外に流れ出してしまうからです。
静かな自然の中が好ましいわけです。
体内の気を増やして溜めるためには、一つは体内のミトコンドリアを増やすために、足腰や背骨周りの筋肉を動かし、栄養を補給し、しっかりと休息をすることです。
さらに出来ることならば、天地の気を取り入れて補充することが必要であると同時に、無駄な消費を出来るだけ慎むことが必要です。
まず目は閉じましょう。心が内側に向かいます。
さらに、呼吸に意識を向けましょう。
特にスマホ、パソコン、テレビは意識を常に外側に向かわせ、気・プラーナが流失しますから使い方に気をつけましょう。
出来るだけ脳に静寂な時間を設けるようにしましょう。
気の感覚トレーニングはまさに五感が外側へ向かう働きを逆に内側に向かわせる格好の方法です。
気のボールを抱えて、気感に意識を向ける立禅は最高です。
左脳の働きを抑えて言葉が絶えず浮かぶ世界から離れましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。