「息(呼吸)とともにあらんことを!」 [ 健康スタジオ横浜 ]

「息(呼吸)とともにあらんことを!」

健康スタジオ横浜の内藤です。

本日もご訪問くださりありがとうございます。

 

息(呼吸)は、私たちが生まれてからこのかた、片時も離れることなく、常に一緒にいてくれる心強い存在です。

あまりにも当たり前のごとく、常に一緒にいるために、その存在自体も忘れがちになります。

しかしながら5分と離れたこともなく、いちばん大事な存在であることは誰もが疑う余地のないことです。

 

今から数千年前、東洋の偉大な先覚者たちは、呼吸と気・エネルギーの密接な関係を究明し、効果の高い呼吸法考え出しました。

これらの呼吸法は、身心を調えたり、病を癒したり、能力を開発したり、宇宙と一体となるといった、様々な能力を養うために用いられました。

インドのヨーガでは、自分たちが考えた呼吸法を「息の通り道」を意味する「プラーナヨーガ」と名づけました。

中国の道教では、独自の呼吸法を、根本息、調息、胎息など、いくつかの異なる名で呼んでいます。

また、過去数百年間には、世界の各地で、呼吸が持つ大きな力を強化するための呼吸法が新たに編み出されています。

そのなかでも、東洋の武道家たちは、苦しみや恐怖に満ちた経験は、すべて呼吸によって直接コントロールできると気づき訓練を続けてきました。

そして、この知恵を利用して、体力や気力、平常心を養うための特別な呼吸法を考えだしています。

 

一方で西洋には、このような系統立てられた呼吸法はありませんが、スポーツのトップアスリートたちの多くが、呼吸をコントロールすることによって、自分の中に驚くべき能力があることに気づき、その能力を引き出す独自の方法を実践しています。

 

私たちの身体と心の健康は、呼吸によって大きく左右されることがわかっています。

言い換えれば、呼吸によって起きている事は、すべて私たちの存在のあらゆるレベルでも起きているといえます。

 

なぜならば、

「呼吸は人間の体の中で生じる、身体的・精神的作用の全てをつかさどっている」

からです。

 

呼吸が穏やかで落ち着いているときは、心も身体も落ち着いています

一方で、どんな理由があるにせよ、呼吸が乱れているときは、それに対応するように、身心の不調を生じるようになります。

 

例えば、嬉しいときには嬉しい呼吸、楽しいときには楽しい呼吸、悲しいときには悲しい呼吸、怒っているときには怒っている呼吸など、感情が呼吸に影響を与え、さらに体調にも影響を及ぼします。

このように、呼吸と身体と心の関係は、自然界における動かしがたい法則ともいえます。

私たちが苦しみや恐怖の中にあるときには、必ず無意識のうちに呼吸が変わり、生命エネルギーが体中に巡るのを妨げています。

呼吸の流れを妨げるこのような行動は、やがて習慣化されると健康が失われ、身心ともに様々な問題として現れてきます。

 

私たち人間の意識は、普段はその大半を外部の刺激に反応する感覚器官のために使っています。

それに伴って、身体と心、生命エネルギーも大きく影響を受けています。

呼吸と気・エネルギーを使ったトレーニングによって、この外部に向いている意識を内部へ向け、さらに気・エネルギーの働きをコントロールすることで、五感の感覚器官を通して働いていた意識をコントロールすることが可能になります。

これからご紹介するのは、古代中国の道教の道士たちが残した言葉です。

私たちの身体と心の健康が、呼吸と切っても切れない密接な関係にあることを簡潔に言い表してます。

 

◆ 呼吸が順調であれば体も順調である

人間の体の衰えの原因は常に呼吸の衰えにある。

呼吸が過多であったり過小であったりすると病を引き起こす。息が途絶えると、身体的な死が訪れる。

 

◆呼吸は心によって制御されている

心が荒れている時、呼吸は乱れる。

心が落ち着いていれば、呼吸も落ち着く。

 

◆呼吸と心の乱れを同時に正す

人の精神と感情は書き乱されることがなくなり、おだやかさと安らぎが満ちてくる。

 

◆息は心の生みの母である

人とその影の関係のように、お互いの後を追い合う。

 

◆呼吸が落ち着いている時、人は自らの内にある精神を見つめることができる。

呼吸が落ち着いていないと、外側にばかり目を奪われ、内を観ることができません。

 

映画『スター・ウォーズ』の中で、「フォースとともにあらんことを!」という有名なセリフがあります。

「全宇宙のエネルギーである「フォース」がいつもあなたとともにいらっしゃいます」と言った意味で、「幸運でありますように」「神のご加護がありますように」など、相手の無事や健闘を祈るために使われる言葉です。

それに模して、

「息(呼吸)とともにあらんことを!」

こちらも同じような意味合いがあります。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

「息(呼吸)とともにあらんことを!」